ISTQB Foundation(CTFL)試験のサンプル問題解説シリーズ、第11回です。
今回のテーマは、レビュー可能な成果物・静的テストの特徴・レビューの役割分担・境界値分析など、試験で頻出する重要項目です。
❓質問1:SDLCでレビュー可能な成果物はどれ?
問題文:
以下は、SDLC(ソフトウェア開発ライフサイクル)で作成される成果物の一覧です。
このうち、レビュー可能なものをすべて含む選択肢はどれでしょうか?
成果物リスト:
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ビジネス要件書(Business Requirements)
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スケジュール(Schedule)
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テスト予算書(Test Budget)
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サードパーティ製実行ファイル(Third-party Executable Code)
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ユーザーストーリーと受け入れ基準(User Stories & Acceptance Criteria)
選択肢:
A. 1, 2, 3, 4
B. 1, 3, 4, 5
C. 1, 2, 3, 5
D. 2, 3, 4, 5
正解:C(1, 2, 3, 5)
解説:
レビュー可能な成果物とは、人の判断で内容の妥当性を確認できる文書や成果物のことです。
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✅ 1. ビジネス要件書 → 要件定義フェーズでレビュー必須
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✅ 2. スケジュール → プロジェクト管理上の確認対象
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✅ 3. テスト予算書 → リソース配分やコスト見積もりの妥当性を確認
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❌ 4. サードパーティ製実行ファイル → 他社の知的財産でありレビュー対象外
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✅ 5. ユーザーストーリーと受け入れ基準 → アジャイルで必ずレビューされる
💡 ポイント:
第三者提供の実行ファイルは法的理由からレビューできません。
「自社が作成・管理できる成果物」がレビュー対象です。
🧠質問2:静的テストに関して正しい記述はどれ?
問題文:
次のうち、静的テスト(Static Testing)に関する正しい記述の組み合わせはどれでしょうか?
選択肢:
A. 1, 3
B. 1, 2, 3
C. 2, 4
D. 2, 4, 5
ステートメント一覧:
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異常な外部動作を特定しやすい。
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コーディング標準からの逸脱を検出しやすい。
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ソフトウェア実行中に発生する欠陥を見つける。
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テストの目的は欠陥をできるだけ早く見つけることである。
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セキュリティ要件の抜け漏れを発見しやすい。
正解:D(2, 4, 5)
解説:
静的テストは「ソフトウェアを実行せずに」行うテスト活動です。
代表的な手法はレビューや静的解析です。
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❌ 1:外部動作は動的テストで確認する内容
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✅ 2:コードレビューなどで標準違反を検出可能
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❌ 3:実行しないのでランタイムエラーは検出できない
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✅ 4:早期欠陥検出が最大のメリット
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✅ 5:設計書・要件書レビューでセキュリティ不足を発見できる
💡 試験対策のヒント:
静的テストの目的は「早期発見・コスト削減・品質向上」。
“実行不要のテスト”というキーワードで覚えましょう。
📘質問3:フォーマルレビューに関する正しい記述はどれ?
問題文:
フォーマルレビュー(Formal Review)について、正しいものを選びなさい。
選択肢:
A. 一部のレビューでは1つの役割しか必要ない。
B. レビュープロセスには複数の活動が含まれる。
C. レビュー対象の文書は会議前に配布されない。
D. レビューで見つかった欠陥は報告されない。
正解:B
解説:
フォーマルレビューは、**明確な手順と複数の役割(モデレータ、レビューア、記録係など)**によって構成されるプロセスです。
主な手順は以下のとおり:
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計画(Planning)
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準備(Preparation)
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個別レビュー(Individual Review)
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会議(Review Meeting)
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再作業とフォローアップ
💡 補足:
レビュー中に見つかった欠陥は必ず報告され、修正後の再レビューも行われます。
👔質問4:フォーマルレビューでマネジメントが行うタスクは?
問題文:
次のうち、フォーマルレビューでマネジメントが行うタスクとして最も適切なものはどれ?
選択肢:
A. レビュー全体の責任を負う
B. 何をレビューするかを決定する
C. レビュー会議の進行を行う
D. レビュー結果を記録する
正解:B
解説:
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A:レビュー全体の責任 → レビューリーダーの仕事
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B:レビュー対象の決定 → ✅ マネジメントの責任
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C:会議の進行 → モデレータの役割
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D:記録 → スクライブ(書記)の仕事
💡 覚え方:
マネジメントは「方向性を決める」、レビューリーダーは「進行を管理する」。
🌡️質問5:3点境界値分析(Three-Point Boundary Value Analysis)
問題文:
ワイン貯蔵システムは、温度センサーがワインセラーの温度を測定します。
最適温度は12℃で、以下のルールで警告が出ます。
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温度=12℃ → 「最適」
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温度<12℃ → 「低すぎる」
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温度>12℃ → 「高すぎる」
温度値は小数点を**四捨五入して整数(度)**にします。
3点境界値分析を使用して100%カバレッジを達成する最小テスト入力はどれでしょうか?
選択肢:
A. 9, 10, 11, 12
B. 11, 12, 13
C. 10, 11, 12, 13, 14
D. 11, 12, 14
正解:C(10, 11, 12, 13, 14)
解説:
3点境界値分析では、各境界の前後値と境界値そのものをテストします。
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「低温」領域:境界=11 → 下=10, 上=12
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「最適」領域:境界=12 → 下=11, 上=13
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「高温」領域:境界=13 → 下=12, 上=14
重複を除いた最小セット:10, 11, 12, 13, 14
💡 例題のポイント:
2点境界値分析では「境界の内側・外側」だけを確認しますが、
3点分析では「境界値そのもの」を含めるため、より正確なテストが可能です。
🏁まとめ:Part #11の学びポイント
|
問題 |
正解 |
学習ポイント |
|---|---|---|
|
SDLCでレビュー可能な成果物 |
C(1,2,3,5) |
レビュー可能な成果物を把握する |
|
静的テストの特徴 |
D(2,4,5) |
静的テストは「実行せずに確認」 |
|
フォーマルレビューの特徴 |
B |
レビュープロセスには複数の活動がある |
|
マネジメントの役割 |
B |
「何をレビューするか」を決定する |
|
3点境界値分析 |
C(10〜14) |
境界の前・境界・後をテスト |
✅ 試験対策アドバイス
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**消去法(Elimination Strategy)**で誤りを減らす
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静的テスト=実行不要と覚える
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レビューの役割(モデレータ/スクライブ/マネージャ)を明確に
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境界値分析は計算よりも「考え方」を理解することが大切



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