今回は、ISTQB Foundation(CTFL)試験サンプル問題・第2セットの質問6〜10を解説します。
それぞれの問題は、試験でよく出るテーマ「トレーサビリティ(Traceability)」「テスターの汎用スキル」「ホールチームアプローチ」「SDLCモデル」「レビュープロセス」に関する内容です。
質問6:トレーサビリティの価値とは?
Q:次のうち、トレーサビリティの価値を正しく示しているのはどれでしょうか?
選択肢:
A. 軽減されたリスクと合格したテストケース間のトレーサビリティは、残留リスクのレベルを判断する手段となる。
B. ユーザー要求とテスト実行結果とのトレーサビリティは、ビジネス目標に対するプロジェクトの進捗を測定する手段となる。
C. テスターと失敗したテストケースの間のトレーサビリティは、テスターのスキルレベルを判断する手段となる。
D. 特定されたリスクと作成されたテスト条件のトレーサビリティは、どのリスクをテストする価値があるかを判断する手段となる。
✅ 正解:B
解説:
トレーサビリティとは、要求・テストケース・結果を対応づけることで、どの要件がどのテストで検証され、どこまで完了しているかを可視化する手法です。
具体例:
-
要件1 → 10個のテストケース(うち9個合格、1個失敗)
このように対応づけることで、「要件1は90%完了」といった進捗把握が可能になります。
つまり、ユーザー要求とテスト結果を結びつけることが、プロジェクト全体の達成度を正確に測定するために重要です。
質問7:テスターが「汎用スキル」を使っている例はどれ?
Q:次のうち、テスターが汎用スキル(Generic Skill)を使っている例として最も適切なのは?
選択肢:
A. コンピュータゲームに詳しいため、開発者と気が合った。
B. 元パイロットの経験から、ヘリコプター制御システムの受け入れ基準を理解できた。
C. 元プログラマーとして、ビジネスアナリストとより良くコミュニケーションできた。
D. テストケース作成時に慎重にミスを避けた。
✅ 正解:B
解説:
「汎用スキル」とは、特定の分野で培った知識や経験を、他の領域のテストに応用する力のことです。
具体例:
たとえば、航空業界出身のテスターが飛行制御システムの受け入れテストに携わる場合、
その業界知識を活かして仕様理解が深まり、より効果的なテスト設計ができます。
このように、業務ドメイン知識や背景経験を活かすことが「汎用スキル」の活用です。
質問8:ホールチームアプローチの利点は?
Q:次のうち、「Whole Team Approach(全員参加型チームアプローチ)」の利点を正しく表しているのはどれ?
選択肢:
A. チームメンバーはいつでも自由に役割を変更できる。
B. 1つのチームだけで全ての開発作業を完了できる。
C. ビジネス担当者を開発者チームに埋め込む。
D. チーム全体で協力し、プロジェクト全体に相乗効果を生み出す。
✅ 正解:D
解説:
Whole Team Approachとは、開発者・テスター・ビジネス担当者など全員が一体となって品質を作り上げる考え方です。
具体例:
-
テスターが仕様策定段階からレビューに参加
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開発者がテスト自動化にも協力
-
プロダクトオーナーがリスクに基づいた優先順位を共有
こうした「チームの相乗効果(Synergy)」によって、開発スピードと品質の両立が実現します。
質問9:開発モデル(SDLC)に関する正しい記述は?
Q:次のうち、ソフトウェア開発ライフサイクル(SDLC)に関する正しい記述はどれ?
選択肢:
A. アジャイル開発では、システムテストの自動化により回帰テストが不要になる。
B. シーケンシャル開発モデルでは、動的テストはライフサイクル後半に制限される。
C. 反復型開発モデルでは、コンポーネントテストは開発者が手動で行う。
D. インクリメンタルモデルでは、静的テストは初期のみ、動的テストは後半のみ行う。
✅ 正解:B
解説:
**シーケンシャル開発(ウォーターフォールなど)**では、要件定義→設計→開発→テストという順序で進むため、動的テスト(実際に動かすテスト)は開発の後半で行われます。
具体例:
-
コードが完成して初めて、システムテストが実施できる。
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そのため、バグ発見が遅れやすいという欠点もあります。
質問10:すべての開発モデルに共通する「良いテスト実践」は?
Q:すべてのSDLCモデルに共通する良いテストプラクティスはどれ?
選択肢:
A. テスターは次の開発フェーズで成果物をレビューする。
B. テスターはドラフト(草案)ができた段階ですぐレビューを行う。
C. テスターはテスト分析・設計の前にレビューを行う。
D. テスターは成果物が正式公開された後にレビューする。
✅ 正解:B
解説:
テストの早期開始は品質向上の鍵です。
最終版を待たず、ドラフト段階で早期レビューを行うことで、初期の欠陥を早く発見し、修正コストを削減できます。
具体例:
-
要件仕様書の初稿をレビューし、あいまいな表現を指摘
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設計書のドラフトでテスト観点を追加
これがISTQBで強調される「Early Testing(早期テスト)」の考え方です。
まとめ
今回の5問は、テスト管理や品質保証の基礎原則に直結するテーマです。
特にISTQB Foundation試験では、こうした考え方や理由付けが問われます。
選択肢を暗記するのではなく、**なぜそれが正しいのか?**を理解することが合格への近道です。



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