この記事ではISTQB /JSTQB FL CTFLのサンプル問題を元にした、下記トピックを扱います。
アジャイル開発・テストピラミッド・テストクアドラント・リスク分析など、試験でもよく出題されるポイントが満載です。
✅ 質問31:イテレーションの工数見積り(アジャイル開発)
問題文:
アジャイル開発で、各イテレーションの開始時にチームは必要な作業量(人日)を見積もります。
次のモデルに基づいて、第5イテレーションの見積もりを求めなさい。
与えられた式:
E(n) = (3 × A(n−1) + A(n−2)) ÷ 4
ここで、
E(n):n回目のイテレーションの見積もり値
A(n):n回目の実績値
与えられたデータ(グラフより)
-
A(3) = 8
-
A(4) = 6
選択肢:
A. 5.0
B. 5.5
C. 6.5
D. 7.0
計算:
E(5) = (3 × A(4) + A(3)) ÷ 4
= (3 × 6 + 8) ÷ 4
= 26 ÷ 4 = 6.5
正解:C. 6.5
ポイント解説:
この問題は数式とグラフを読み取るタイプです。
アジャイル開発における反復ごとの見積もり(ベロシティ)を扱っています。
過去実績(A)を使って、将来の見積もり(E)を予測する「外挿(Extrapolation)」がテーマです。
💡具体例:
スクラム開発で「前回スプリントで8ストーリーポイント、今回6だった」とき、次回の見積りを平均傾向で6.5とする、という考え方に近いです。
✅ 質問32:テストケースの優先度と依存関係
問題文:
7つのテストケース(TC1〜TC7)があり、優先度(1が最も高い)と依存関係が次の図で示されています。
この条件のもとで、6番目に実行されるテストケースはどれでしょう?
選択肢:
A. TC3
B. TC6
C. TC4
D. TC7
考え方:
-
優先度1のテストケース:TC5、TC7
-
優先度2のテストケース:TC3、TC4
-
優先度3のテストケース:TC6
-
依存関係:矢印で示され、「→」の右側は左側の実行が必要。
解説:
-
TC7を実行するにはTC4が必要(依存)
-
TC5を実行するにはTC1、TC2、TC4が必要
-
したがって、まずTC4を実行 → TC7を実行
-
次にTC1 → TC2 → TC5
-
残るはTC3とTC6。TC3が優先度2、TC6が3なので、TC3を先に実行。
正解:A. TC3
💡ポイント:
現場でも「依存関係」と「優先度」を同時に考慮してテスト順序を決定します。
この問題は、テストスケジューリングのロジック理解を問う定番問題です。
✅ 質問33:テストピラミッドモデル(Test Pyramid Model)
問題文:
テストピラミッドモデルが示しているのはどれ?
選択肢:
A. テストは異なる優先度を持つ
B. テストは異なる粒度(granularity)を持つ
C. テストは異なるカバレッジ基準を必要とする
D. テストは他のテストに依存する
正解:B. テストは異なる粒度を持つ
解説:
テストピラミッドとは、下層に単体テスト(多数・詳細)、中層にAPIテスト、上層にUIテストを配置したモデルです。
下層ほど数が多く、上層ほど少ない。つまり、テストの粒度が異なります。
💡具体例:
-
単体テスト(Unit):個々の関数を細かくテスト
-
APIテスト:モジュール間の通信を確認
-
UIテスト:全体の動作をエンドツーエンドで確認
✅ 質問34:テストクアドラント(Agile Testing Quadrants)とテストレベル・タイプの関係
問題文:
テストクアドラント、テストレベル、テストタイプの関係について正しい説明はどれ?
選択肢:
A. テストクアドラントはSDLC内での位置を定義する
B. テストクアドラントはテストタイプの粒度を示す
C. テストクアドラントはテストタイプをテストレベルに割り当てる
D. テストクアドラントは、ステークホルダー別にテストレベルとテストタイプをグループ化する
正解:D. テストクアドラントはステークホルダー別にテストレベルとテストタイプをグループ化する
解説:
テストクアドラントは、アジャイルにおけるテストの「目的」と「関係者」を分類するフレームワーク。
-
Q1・Q2は「開発者支援」テスト(技術寄り)
-
Q3・Q4は「ビジネス価値」重視のテスト(顧客寄り)
💡具体例:
-
Q1:ユニットテスト(技術的、開発者向け)
-
Q2:機能テスト(ビジネスロジック確認)
-
Q3:ユーザー受け入れテスト(UAT)
-
Q4:ユーザーエクスペリエンス、性能テストなど
✅ 質問35:プロダクトリスク分析とテストの徹底度・範囲
問題文:
プロダクトリスク分析が、テストの徹底度(thoroughness)や範囲(scope)に影響する例として正しいものはどれ?
選択肢:
A. 継続的なリスク監視で新たなリスクを早期に発見できる
B. リスク特定によりリスク軽減策を実施できる
C. 評価されたリスクレベルによってテストの厳密さ(rigor)を決定できる
D. リスク分析でカバレッジ項目を導き出せる
正解:C. 評価されたリスクレベルによってテストの厳密さを決定できる
解説:
リスクが高ければテストをより厳密に行う必要があります。
これが「リスクベースドテスティング(RBT)」の考え方です。
💡具体例:
-
銀行システムなど「高リスク領域」→ 詳細なテスト、複数回実施
-
低リスク機能(UI色変更など)→ 簡易的な確認で十分
🧭 まとめ
|
問題 |
テーマ |
正解 |
|---|---|---|
|
31 |
アジャイルの見積りモデル |
C. 6.5 |
|
32 |
優先度と依存関係 |
A. TC3 |
|
33 |
テストピラミッド |
B. 粒度の違い |
|
34 |
テストクアドラント |
D. ステークホルダー別グループ化 |
|
35 |
リスク分析とテスト範囲 |
C. リスクレベルによる厳密さ |
これらの問題は、ISTQB CTFL試験の Chapter 4「テスト設計技法」 や Chapter 5「テスト管理」 の重要ポイントを総復習できます。
特にアジャイル関連(ピラミッド、クアドラント)は近年の出題傾向として増加しています。



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