ISTQB Advanced Level「Test Management(テストマネジメント)」の学習を終えた方へ向けて、今回はシリーズ最終回として、試験に向けた最終アドバイスと学習の総まとめをお届けします。
試験の構成や出題傾向、時間配分のコツなどを押さえておくことで、合格率を大きく上げることができます。
🎓 試験を振り返って:ISTQB Test Managementとは?
この「Test Management(旧称 Test Manager)」は、ISTQB Advanced Levelにおけるテストプロセス全体を管理する力を問う試験です。
基礎レベル(Foundation Level)とは異なり、実務的な「シナリオ問題(Scenario-based Question)」が中心となります。
そのため、単なる暗記ではなく、実際のプロジェクトをイメージして回答する力が求められます。
🧠 シナリオ問題に対応するコツ
1. キーワードを拾いながら読む
試験では長文のシナリオが提示され、その中から5問ほどの設問が出題されることがあります。
1つのシナリオに複数の質問が紐づいているため、最初に重要なキーワードをメモしておくと効率的です。
例:「テスト計画」「ステークホルダーの関与」「リスクベースドテスト」など、ISTQB用語を意識して読む。
2. 時間配分を意識する
試験時間は**120分(非母語者には+25%の延長あり)**です。
合計50問を解く必要があるため、1問あたり約2分〜2分半で回答する計算になります。
練習段階からタイマーを使って解く訓練をすることで、本番の時間管理が格段に上達します。
🧾 試験構成と配点詳細
最新版(v3.0)の「Test Management」試験は以下のように構成されています。
|
章 |
内容 |
問題数 |
配点 |
|---|---|---|---|
|
第1章 |
テストマネジメントの基礎 |
26問 |
46点 |
|
第2章 |
プロダクト管理(テスト計画・見積りなど) |
15問 |
27点 |
|
第3章 |
チーム管理とモチベーション |
9問 |
15点 |
|
合計 |
|
50問 |
88点満点 |
合格ラインは 65%(58点)以上 です。
つまり、おおよそ33問以上の正答が必要になります。
📘 効果的な学習の進め方
1. 公式シラバスを隅々まで読む
ISTQBの試験では、「細かい用語」や「定義の違い」から出題されることがあります。
単語1つの意味をあやふやにせず、用語の定義・分類・目的を明確に覚えましょう。
例:「コストオブクオリティ(品質コスト)」の分類(予防コスト、評価コスト、内部/外部失敗コスト)など。
2. 公式サンプル問題で練習する
2023年にリリースされたv3.0試験はまだ新しく、市場に「過去問」や「ダンプ問題」は存在しません。
そのため、ISTQB公式サイトに掲載されている**唯一の模擬問題(Sample Exam)**を活用するのが最も信頼できます。
3. “テストマネージャーとして考える”練習をする
試験では、知識よりも判断力・意思決定力を問う問題が多く出題されます。
単に正解を覚えるのではなく、常にこう考えましょう。
「もし自分がテストマネージャーだったら、この状況でどう動くか?」
🕒 時間管理とメンタルのコツ
-
1問に時間をかけすぎない(難問は後回し)
-
シナリオ問題はキーワードメモを活用
-
残り時間20分前にはマークミス確認
-
“落ち着いて読む”ことが最大の武器
特に英語が母語でない場合、試験時間が25%延長されます(合計150分)。
この時間を有効に使って、長文問題を丁寧に読み直すことがポイントです。
🌟 最後に:本番に向けた心構え
この試験の最大の秘訣は、「テストマネジメントを理解して“行動できる”状態にすること」。
どんな質問が来ても、“自分ならこう判断する”と自信を持って答えられるようにしておくことが重要です。
「テストマネージャーとしての姿勢」が、最強の試験対策です。
ISTQBの理念を理解し、実践的に学ぶことが合格への最短ルートです。
✅ まとめ
-
試験時間:120分(非母語者+25%延長)
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問題数:50問
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合格基準:58点(65%)以上
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出題形式:シナリオベース(実務想定問題中心)
-
教材:ISTQB公式サンプル問題が最も信頼できる
最後に大切なのは、「学びを楽しむ姿勢」。
テストマネージャーという役割は、単なる技術職ではなく、チームを導き品質を守るリーダーです。
あなたの努力が必ず実を結びます。
合格の報告を楽しみにしています!

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