ISTQB Agile Tester Extension(アジャイルテスター拡張)のチャプター2:アジャイルプロジェクトにおけるテスト活動に関するサンプル問題を解説します。
本記事では、実際の試験で出題される形式に沿って、設問・選択肢・正解・解説を詳しくまとめています。
アジャイル開発の実務やISTQB試験対策に役立つ内容です。
🧩 問題1:アジャイルプロジェクトでは一般的だが、従来型プロジェクトではあまり見られないテスト目標はどれか?
問題:
次のうち、アジャイルプロジェクトで一般的に行われるが、従来型のプロジェクトではあまり見られないものはどれでしょうか?
選択肢:
A. テスターは詳細なテスト計画を作成し、各イテレーションで何をテストするかを文書化する。
B. テスターは自動化テストケースの作成に深く関与し、それを使って要件の実装を検証する。
C. テスターは探索的テストを実施し、欠陥を迅速に発見する。
D. テスターは開発者と協力して、何をテストすべきかを理解する。
正解: ✅ B
解説:
アジャイル開発では、自動化テストが非常に重要な役割を果たします。
継続的インテグレーション(CI)を実現するため、テスターは自動化スクリプトの設計・実行に積極的に関わります。
一方で、従来型プロジェクトではテストは主に手動で行われ、自動化の関与度は低めです。
補足例:
例えばスクラムチームでは、テスターが開発者と一緒にSeleniumやJUnitを使ってUIやAPIの自動化を進めます。
🧩 問題2:アジャイルプロジェクトにおいて正しい2つの記述を選びなさい(2つ選択)
選択肢:
A. テスターは開発者と密接に連携しつつも、客観的な視点を維持する。
B. テストマネージャーは存在しない。
C. アジャイルでは開発者とテスターの役割に違いはない。
D. 開発者はテスターが作成した自動化テストに完全に依存する。
E. 一部のユーザーがイテレーション完了後にβテストを行うことがある。
正解: ✅ A, E
解説:
-
A: アジャイルでは「全員で品質を作る」ことが原則ですが、テスターは依然として客観的な品質の守護者です。
-
E: イテレーションの成果をユーザーが早期に試す「βテスト」も、アジャイル特有の実践です。
フィードバックを受け取り、次のイテレーションで改善を行います。
具体例:
リリース前に顧客が試用版を使い、「使いにくい点」や「不具合」を報告する。このループが短期間で繰り返されるのがアジャイルの特徴です。
🧩 問題3:イテレーション6終了時の品質を示す最適な指標はどれか?
状況:
全8イテレーションのうち、第6イテレーションが終了した段階で、品質を最も適切に示す指標を選びます。
選択肢:
A. イテレーション6でSeverity 1や2の欠陥が発見された。
B. イテレーション6のリリース版に対するβテストの結果、システムが正しく動作し、生産性が向上している。
C. バーンダウンチャートでわずかな変動のみが見られる。
D. すべてのユーザーストーリーが「完了」とマークされているが、技術的負債が残っている。
正解: ✅ B
解説:
品質を示す最も有効な指標は「ユーザー視点で動作しているかどうか」です。
βテストの結果から、システムの使いやすさや信頼性が確認されれば、そのイテレーションの成果が明確になります。
補足例:
実際にユーザーが操作して問題がないと判断すれば、最終リリースへの移行準備が整っているといえます。
🧩 問題4:アジャイルプロジェクトで自動化が不可欠である理由を2つ選びなさい。
選択肢:
A. チームのベロシティを維持または向上させるため。
B. テスターが手動テストに飽きないようにするため。
C. すべての過去テストを再実行するため。
D. 頻繁なコード変更による製品の退化を防ぐため。
E. 新しいコード変更が既存のビルドを壊さないことを確認するため。
正解: ✅ A, E
解説:
自動化はアジャイルの中核要素です。
-
A: 手動テストの時間を削減し、イテレーションの速度(ベロシティ)を維持します。
-
E: 継続的インテグレーション(CI)により、新しいコード追加で既存機能が壊れないことを確認します。
具体例:
コードをコミットすると自動テストが即座に実行され、失敗した場合は開発者がすぐ修正。これにより高品質を維持しながら高速開発が可能になります。
🧩 問題5:アジャイルチームのテスターが通常行わないタスクはどれか?
選択肢:
A. テストを自動化し、保守する。
B. 他のチームメンバーを指導・支援する。
C. バーンダウンチャートを作成・更新する。
D. コード解析アクティビティに参加する。
正解: ✅ C
解説:
バーンダウンチャートの作成や更新は、スクラムマスターやプロダクトオーナーの役割です。
テスターは、テスト自動化や品質分析、チーム支援などに専念します。
✅ まとめ
|
項目 |
正解 |
ポイント |
|---|---|---|
|
問題1 |
B |
アジャイルでは自動化が鍵 |
|
問題2 |
A, E |
テスターの客観性+βテスト |
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問題3 |
B |
βテストの結果が品質指標 |
|
問題4 |
A, E |
CIでベロシティと品質を維持 |
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問題5 |
C |
バーンダウンはテスターの仕事ではない |
アジャイルテストの本質は「スピードと品質の両立」。
そのためにテスターは、自動化、コラボレーション、継続的改善の3つを意識することが求められます。
💡 試験対策のポイント
-
「not(〜でない)」や「select two(2つ選択)」など、設問文の条件に注意。
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βテスト、自動化、CI、バーンダウンなど、アジャイル固有のキーワードを理解しておく。
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チーム内での役割と責任範囲を正確に区別できるようにする。


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