【ISTQB /JSTQB FL 4.0解説】Chapter 1 サンプル問題解説|よく出る3問を徹底分析!

JSTQB Fundation Level 4.0

ISTQB Foundation Level(CTFL)試験の第1章「Fundamentals of Testing(テストの基礎)」をすべて学習したあとは、実際の出題傾向を知ることが重要です。

本記事では、Chapter 1の代表的なサンプル問題3問を取り上げ、どのように考えれば正解を導けるかを具体的に解説します。


🎯 問題1:有効なテスト目的とは?

問題文:

次のうち、有効なテストの目的を正しく表しているのはどれか?

A. システムに未修正の欠陥がないことを証明する

B. 本番稼働後に障害が発生しないことを証明する

C. テスト対象のリスクレベルを下げ、品質に対する信頼を高める

D. 入力の全ての組み合わせがテストされていることを確認する

解説:

テストの目的は「欠陥の存在を示す」ことであり、「欠陥が存在しない」ことを証明するものではありません(原則1)。

また、全ての入力組み合わせをテストすることは不可能です(原則2)。

したがって、正解はCです。

ポイント:テストの主目的は「リスクを下げ、品質への信頼を高める」こと。


🧠 問題2:回帰テストが更新されない理由への懸念

問題文:

アジャイル開発で新しいシステムを段階的に開発中。

数回のイテレーションで回帰テストが更新されず、欠陥も見つかっていない。

マネージャーは喜んでいるが、あなたは不安を感じている。

この不安を説明するテスト原則はどれか?

A. テストの劣化(Pesticide Paradox)

B. エラー不在の誤謬(Absence-of-Error Fallacy)

C. 欠陥の集中

D. 網羅的テストは不可能

解説:

アジャイルではコードが毎スプリントごとに更新されます。

その中で回帰テストを長期間更新しないと、既存のテストケースが陳腐化してしまうという問題が発生します。

これを「Pesticide Paradox(テストの劣化)」と呼びます。

よって、正解はAです。

ポイント:テストケースは継続的に見直し・更新することが必要。


⚙️ 問題3:テストプロセスに影響する要因は?

問題文:

以下の要因のうち、テストプロセスに大きく影響を与えるものを選べ。

  1. SDLC(開発ライフサイクル)

  2. 過去プロジェクトの欠陥件数

  3. 製品リスクの特定

  4. 法規制によるホワイトボックステストの義務

  5. テスト環境構築

解説:

テストプロセスに大きく影響するのは次の3つです。

  • ① SDLC:開発モデルによりテスト戦略は大きく変わる

  • ③ 製品リスク:リスクベースドテストの根幹要素

  • ④ 法的要件:規制に従わないと製品リリースができない

したがって、**正解は 1, 3, 4(選択肢B)**です。

ポイント:SDLC、リスク、法規制がテストプロセスを左右する3大要素。


💡 学習のまとめ

Chapter 1では、「テストの目的」「原則」「プロセス」などの基本概念が中心となります。

試験対策としては、各原則(7原則)をしっかり理解し、問題文に隠されたキーワードから原則を特定する練習を重ねることが重要です。

また、今回のようなサンプル問題を繰り返し解くことで、試験本番でも迷わず答えを導けるようになります。


🧭 次のステップ

次回のチュートリアルでは、ISTQB Foundation試験の他の章に関するサンプル問題を順に解説していきます。

引き続き、各章の出題傾向と学習のコツを分かりやすく紹介します。


✅ まとめ

  • テスト目的は「品質への信頼」と「リスク低減」

  • 回帰テストの更新不足は「Pesticide Paradox」

  • SDLC・リスク・法的要件がテストプロセスを左右

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